今年になってから株式市場は大きく低迷しています。特にトランプ大統領の関税政策の影響が連日ニュースでも取り沙汰されていますね。
そんな事もあってか昨年から運用開始された新NISAにあわせて株式投資を始めた人達の中には早々に投資信託を売却してしまう人もいるのだとか。
気持ちはおおいにわかりますが、もともと投資信託を始める時に、世界の株式に分散投資をしていくと長い目で見ていくならばプラスになる確率が高いというのを信じてスタートしたのではないでしょうか。
僕の証券口座の資産額も年始から大きく評価額を下げています。でも「こういうもの」と思って投信をしていますし、少し前の大きい下げであるコロナショックやウクライナ侵攻の年の相場に比べたらまだまだ悲観するようなものではないですね。
世界を一変させた新型コロナウィルス、食料・エネルギー価格の上昇を招いたウクライナ侵攻
僕が投資信託を始めたのが確か2018年の後半くらいだったかと思います。そのくらいから特定口座とNISA口座で運用していますが、程なくして2020年のコロナショックを経験しました。
パンデミックなんて人生で初めての経験です。リーマンショックの時のような特定の金融機関の倒産による連鎖的な不況とは違い、実態経済どころか生命を脅かす危機が身近にあったわけです。
実際に生活や働き方のあり方もガラリと変わりました。新型コロナで亡くなった人もいましたし、テレワークが当たり前になりました。
また2022年のウクライナ侵攻によって原油や天然ガスの価格上昇がにより物価が上昇するなど実態経済への影響を与え、コロナショック以上に株価を低迷させました。
つみたて投資を始めて数年程度で得ていた含み益はあっというまに無くなりました。急激に下がり続ける評価額を見ながら僕のとった行動は、「何も変えずに冷徹につみたてをし続ける」でした。
いろんな意味で世界が一変するような影響があったにもかかわらず、当時の僕はどうして資産を引き上げたりつみたて投資をやめたりをせず、またネットやテレビに煽られずにいられたのでしょうか。
人類の「欲」を信じた
いま現在個人投資家で恐らくもっとも有名であろう水瀬ケンイチさんの著書「お金は寝かせて増やしなさい」でも言及されています。
人類に欲がある限り、貨幣経済は無くなる事はありません。儲けようとする経済活動がある限り投資という行為が無くなる事はありません。投資信託を通じて分散投資した株式がことごとく無価値になる事もあり得ないという事です。
仮に世界がそんな状態になってしまったら、心配すべきは株なんかの事ではなく自分の職を失う事を心配すべきですよね。
過去の資産クラスごとの実質トータルリターンのチャートをみる
こちらのチャートを見るだけでも株式の凄まじい自己増殖ぶりが見てとれます。
このチャートは1801年から始まっていますが、この期間には第一次世界大戦や第二次世界大戦も含まれています。そういう事実だけでも今回の事などで株式市場がどうにかなるなんてとても考えられないと思いませんか。