「クルマを買い替えたい」そんな僕の欲望と資産形成の狭間で葛藤する日々

考え方

最近、僕の頭の中をある欲望がぐるぐると渦巻いています。それは、「クルマを買い替えたい!」という、実に人間らしい、そして困った欲望です。家族5人(僕、妻、小学生の子供が2人、保育園児が1人)を乗せて走る今の愛車も、もうかなりの年季が入ってきまして。長距離を走るたびに、「そろそろ新しいクルマもいいなぁ」なんて、ついつい考えてしまうのです。

でも、僕にはサイドFIREという目標があります。就職氷河期世代のサラリーマンとして、平均以下の給料からコツコツと資産を積み上げてきた身としては、大きな出費はやはり躊躇してしまいます。そんな僕の「クルマが欲しい!」という欲望と、「資産形成を加速させたい!」という理性の間で揺れ動く、リアルな葛藤のお話です。

欲望の炎、クルマ買い替えの衝動

休日に家族でディーラーの前を通るたびに、僕はガラス越しに展示されているピカピカのクルマたちに目を奪われます。特に気になっているのは、ちょっと大きめのミニバンです。子どもたちも大きくなってきて、今のクルマだと手狭に感じることも多くなってきました。キャンプ道具を積む時なんかは、もうパズルのようですからね。

新しいクルマがあれば、もっと快適に家族旅行に行けるだろうし、雨の日の送迎も楽になるだろう。何より、新しいクルマに乗る高揚感というのは、男の子(もう40代半ばですが)にとって、いくつになっても特別なものなのです。

僕が昔バンドをやっていた頃、ベースを弾きながらステージに立つ時のあの高揚感に似ているかもしれません。新しい機材を手に入れた時の、あの胸の高鳴り。クルマもまた、僕にとってはそんな「夢」の一つなのかもしれません。

今の愛車は、もう13年以上乗り続けています。走行距離もかなり伸びてきて、あちこちガタが来ているのも事実です。特に最近は、ちょっとした異音が気になったり、ガソリン車なので燃費も良くなく、維持費も気になっているところです。そう考えると、「そろそろ買い替え時かな」という理屈も、僕の欲望を後押しする材料になってしまうのです。

資産形成という名の「理性」との闘い

当然、僕の心の中には、冷静なもう一人の僕がいて、

おいおい、まだ乗れるだろう、今クルマなんて買ったら、、、

そう、この声が、僕の欲望に常にストップをかけてきます。僕は2018年からインデックス投資信託をメインに資産形成を進めてきました。そして、先日、ようやく資産が3000万円に到達しました。これは、僕にとって大きな節目であり、サイドFIREへの確かな一歩だと感じています。

でも、クルマの購入というのは、数百万単位の大きな出費です。もし、そのお金を投資に回していたら、どれだけの複利の恩恵を受けられただろうか、と考えると、ゾッとします。例えば、300万円のクルマを買う代わりに、そのお金をS&P500に投資していたら、年率7%で増えたとして、10年後には約600万円になっている計算です。クルマは買った瞬間から価値が下がり始め、維持費もかかります。まさに「負債」なのです。

この「機会費用」というやつが、僕の頭の中で警鐘を鳴らし続けるのです。就職氷河期世代として、決して恵まれたスタートを切れたわけではない僕にとって、この3000万円という資産は、血の滲むような努力と、日々の節約の結晶です。それを安易に手放すわけにはいかないのです。

葛藤の中の考察

では、このクルマ買い替えの欲望と、資産形成の理性との間で、僕はどのような答えを見つけようとしているのでしょうか?

一般的によく見聞きする意見として、「本当に新車が必要なのか?」ということです。ピカピカの新車は魅力的ですが、中古車でも状態の良いものはたくさんあります。少し年式の古いクルマを選べば、購入費用を大幅に抑えることができます。浮いたお金を投資に回せば、サイドFIREへの道はさらに近づくはずです。

次に、「クルマの利用頻度」です。確かに家族5人での移動はクルマが便利ですが、普段の通勤は電車ですし、週末にしか使わないことも多いです。レンタカーやカーシェアリングの利用も選択肢に入れることで、所有することのメリットとデメリットを比較検討しています。

そして、「価値観の再確認」です。自分が本当に欲しいのは、新しいクルマがもたらす「快適さ」や「便利さ」なのか、それとも「見栄」や「一時的な高揚感」なのか。ミニマリズムの考え方を取り入れ、「本当に必要なもの」と「そうでないもの」を見極めることが大切だと感じています。

僕はWebエンジニアとして、日頃から効率化を考えていますし、家計の収支をExcelで(ざっくりですが)管理し、無駄な出費がないかチェックしています。クルマの維持費や購入費用についても、詳細なシミュレーションを行い、サイドFIRE達成への影響を数値で可視化することで、冷静な判断ができるように努めています。

いういう葛藤は、決して僕だけのものではないと思います。多くの社会人、特に給与所得者で資産形成に取り組んでいる人たちは、同じような欲望と理性の間で揺れ動いているのではないでしょうか。「節約しなきゃ」「投資しなきゃ」という思いと、「でも、これも欲しい」「あれも体験したい」という思い。そのバランスをどう取るか、それが人生の醍醐味の一つなのかもしれません。

氷河期世代の逆襲!欲望を燃料に変える思考法

結局のところ、欲望というのは、必ずしも悪いものではありません。むしろ、それを上手に活用すれば、資産形成の強力な「燃料」に変えることができると僕は考えています。

「新しいクルマが欲しいなら、その分、副業で稼げばいいじゃないか!」

そう、これが僕なりの「氷河期世代の逆襲」です。例えば本業のスキルを活かして、副業で収入を増やす。得意なExcel VBAで、企業の業務効率化を支援するコンサルティングをする。そうやって、クルマの購入費用を「投資の元本」ではなく、「副業で得た追加収入」で賄うことができれば、資産形成のペースを落とすことなく、欲望も満たすことができるはずです。

もちろん、簡単なことではありません。日々の仕事や家事、子育てに加えて、副業の時間を捻出するのは至難の業です。でも、新しいクルマに乗る自分を想像すると、不思議とやる気が湧いてくるのです。この「欲しい」という気持ちを、単なる消費で終わらせず、生産的な活動へのモチベーションに変える。これこそが、僕たち就職氷河期世代が、厳しい時代を生き抜いてきた中で培ってきた「たくましさ」なんだと思います。

僕のメイン投資であるeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、まさにアメリカの成長に賭ける投資です。そして、僕自身の成長もまた、サイドFIRE達成には不可欠だと感じています。筋トレで体を鍛えるように、副業でスキルを磨き、収入の柱を増やす。そうすることで、僕の資産はさらに加速し、サイドFIREへの道はより確かなものになるはずです。

まとめ

「クルマを買い替えたい」という欲望。そして、「サイドFIREを達成したい」という理性。この二つの間で揺れ動く日々は、自分自身の欲望と向き合い、それをどうコントロールし、どう活用していくかを考える、そんな機会を与えてくれています。自分の欲望を否定する必要はありません。大切なのは、それを資産形成の邪魔にするのではなく、むしろ「燃料」として活用する視点を持つことだと信じています。

最後まで読んでくれて、ありがとうございます。

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